雷が起こしてくれた





身体がきつかった

心も体もよるべのない夜

真っ暗な海の水平線近くで閃光がきらめいた

続いてドスンと鈍い地響き

あまりにも鋭い光だったから

まるでわたし自身に雷が落ちたのかと思った






それから転換が起こった

背中や腰の痛みがとれていた

気付けば身体のだるさもなくなっていた

その後度々雷光のきらめきを身体で感じながら

夜の海を描いた










migiwa.tanaka