雷の唄が聴こえる
…
久しぶりに
腹に響くような雷がやって来た
天地が太鼓みたいに響く！
…
雷の中で
誰かが歌う声が聴こえる
音と音の間に
音楽が聴こえる
まるで行間を読むように
…
かごめかごめのようなメロディだ
男の人？女の人の声？
よくわからない
同じメロディーを繰り返し
なんども歌っている…
かーみーなーりが
ぴーかぴか
かーみーなーりが
ぴーかぴか
何人かの声がハーモニーのように
聴こえている
怒涛のような豪雨の中
やっぱり誰かが歌っている
一体誰が歌っているの？
かーみーなーりが
ぴーかぴか
何人もの声がこだまする
聴こえてくるのは
耳じゃない
側頭部？
頭の中？
ラーラーソーソー
ラーラララ
草木たちが歌っているのかな？
今や声は
しっかりと揃っている
揃って歌を歌っている
なんで短調なんだろう？
おもしろいね
この音調
やっぱり日本人なのかな
童謡みたいだな
...
どこからともなく生まれた歌も
こうやって
どこからともなくやってきて
口ずさみ
人から人に伝わりながら
歌になって行ったのかな
...
やがて激しい雨の終焉とともに
その歌も薄らいでいきました
...
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migiwa☽ tanaka