くまもと春の旅2 桜の便り
「祝宴の家に行くよりは、
喪中の家に行くほうが良い。
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悲しみは笑いにまさる。
顔が曇ると心は良くなる。」
伝道者の書7章2−3節
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雨が降り続いたのち
一転してあたたかい宵闇が降りてくる
南風が上空へ流れ込んで
あたたかい夜に身体と心が徐々に弛緩してゆく
青闇の野原を徘徊すれば
濃い草木の匂いが漂う
これって春の虫の音なのかな?
ジージーと絶え間なく鳴いている
あたたかい夜に草木もほうっと息をつき
その枝々が、根が、弛緩してゆくのを感じる
暗闇の野原
野原からむっと土の匂いがする
春の最初の水の匂いだ
耳を澄ませば
水が木々の枝先まで流れていく音が聴こえる
わたしのなかでもこぽこぽと
水が湧き出す音がする
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昼間の桜よりも
夕闇の桜が好き
さくらの便りでした
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migiwa☽ tanaka