十五夜と満月 月の唄




小田原漁港の十五夜

2021・12・18


















海から生まれたてのお月様

水浅葱色の空に

薄く胡粉で描いたよう
















 











暮れてゆくにしたがって

大気は紅く染まり

お月様も少しずつ

その輝きを帯びてくる























最後の残照で

 水平線が

エメラルドグリーンに染まった

ますます輝きを増したお月様は

声高らかに唄い出す


















真鶴港の満月

2021・12・19





































丹色に染まる

生まれたばかりの月様

潮の香りと

遠くの灯台が懐かしい














青い月夜

部屋の中から

窓に映る月を眺めていた

外は青い光で満たされており

木々が

白い木漏れ日を落としていた

あまりの美しさに眠るの惜しくて

半分うとうとしながらも

眺めていた

ふと耳元で

外に出て聞かなくていいの?、と

誰かがつぶやいた


月の唄のことを言ったのだろうか?


































葉が落ちた木々に星がかかる


夜中


南の空にひときわ輝くシリウス


なんて青く輝くのだろう






ああ宇宙は広くて


とても広くて


そんな壮大な世界が


わたしのなかにあるんだな


わたしはこの小さな身体に


閉じ込められているわけではないんだ


わたしの意識が広がれば広がるだけ


わたしの世界も広がってゆく





もっともっと無限に広がりを感じたい


夜空をみていると


果てしなく


切望のような


身を切られるくらいな


強い憧れを感じる





わたしのなかにあるこの宇宙に


あの輝きは先の問の答えだろうか














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migiwa☽ tanaka


小さな食卓