菊池川 霧の中の太陽とスケッチ







霧中の太陽


太陽の光は

様々な色を含んでいる
 
だから、描いていると

たくさんの色が現れてくる






地平線から上がってくるとき

霧の中の太陽は

たくさんの色を持ってくる

でも、高くなればなるほど

その色数は少なくなってみえる

たぶん、その色を

風景に明け渡すんだね





























霧の中の太陽

よくみると黒点らしきものも見える










世界が濃い霧に包まれて

まるで幻想の野原


.....



道のあとさきは

霧で途切れている

川のあとさきも

白い大気に途切れている

このまま霧中を歩いていけば

彼の岸辺に辿り着くに違いない


.....









時間のたった古い家には

その家の主か

家の記憶が棲むと思う



その家で一晩を過ごすと

明け方

誰かに久しぶりに

会ったような気がするからだ

目が覚めてそれが

誰だかは思い出せないのだけど

ああ本当に久しぶりに会えたなあ...と

そんな懐かしい気持ちだけは残るのだ


















スケッチをしていると

心に風景や水が流れ込み

とくとくと満たされてくる

やがてその境界がわからなくなり

溶け合ってしまう



私は大気であり

大気は私だと感じるひととき















美しい

菊池川の朝霧


.....
































































































霜に覆い尽くされている土手















太陽が鼓動しているのを感じる






























川筋を伝って

上流から濃密な

水分を含んだ空気が

押し寄せてくる

またたくまに白い世界




































水辺で遊ぶ鷺の親子












麦畑に登る朝日
























































金星の沈む

菊池川







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migiwa☽ tanaka


「春を告げる鳥」